【家族心理学から学ぶ親子関係が大事なワケ➀】
【家族心理学から学ぶ親子関係が大事なワケ➀】#study
みなさん、こんにちは。
あっという間に6月を迎え、夏もすぐそこまでやってきていますね。
さて、紡ぎ家のブログ4回目の投稿からは様々な家族に関係するテーマを発信していきます。家族の中で失敗したり葛藤したりする時に、家族のことについて考えることでその人らしさを取り戻せるように、幸せを紡ぐお手伝いができればと思います。
(そもそも紡ぎ家とは何かは第1回のブログをご覧ください。)
今回のテーマは親子関係が大事なワケについてお話しします!
縦のつながりが強い日本の家族
欧米では親子関係よりも夫婦関係を重視する家族が多く、日本は逆で、夫婦関係よりも親子の繋がりが強いのが特徴。言われてみれば自分の家族を考えると、心当たりがあるかもしれません。
しかし、この親子関係が強力になると(特に母と子の関係)誰も介入できないほどに子供は親に依存し、親も子供に干渉し、結果的に子供の自立の妨げになるケースがあります。こういう場合は逆に夫婦の繋がりを強めて子供との間に境界線を作ることで改善する方法があります。
価値観の違いが対立を生む
距離感が近くなればなるほど会話の中での価値観のすれ違いが生まれ、対立に。会話の数が逆に減ってしまった...という声も耳にします。
これは情報源の多様化が大きな影響を与えているようです。昔は一台のテレビやラジオから情報収集していたので情報源が画一していて、価値観が同じ傾向にあったものが、現在の情報化社会の中においては誰もが様々な情報にアクセスすることができるので、例えばお父さんが子供に注意したとしても「お父さんはそう言っても、ホリエモンは逆のことを言ってるよ」みたいなことが。
親と子では生きている時代が違う。価値観も当然違う。昔はそれでも親がいうことは絶対に従わないといけない(反抗できても説得しにくかった)けど、今は真っ向からお互い対立しやすい環境にあるのかもしれません。
それでも親には親自身が子供だった時の家庭環境があって、そこで得た価値観で養育をしているのであって、親も子供も思い合っているからこそ、わかって欲しいからこその対立なのではないでしょうか?
自己決定能力と親子関係
自己決定には、様々な情報を検討しながら責任の取れる行動を決定していく、情報処理能力が必要です。例えば、洗濯と掃除どちらを先にしようかな...とか、どのテレビを観ようかな...みたいに2つの選択肢のどちらかを選ぶことの繰り返しをしていますよね。ここでも価値観の違いが大きな自己決定に影響を与えています。昔はAが正しいと親や先生が言えばそれが正解でBは間違っているとされていました。
もちろん、これまでの伝統的な教えや、絶対的な正しさも中には沢山あります。
ただ、今日の多様な価値観と情報が溢れる社会の中では絶対的な正しさが必ずしも適用しない場合もあるのです。ここで価値観のすれ違い・衝突が起こることで、その衝突を恐れ、本人が自己決定の機会を回避してしまう可能性があるのです。
このように例え自分で決定したとしても承認されない環境にいたり、自己決定の機会が少なくなってしまったりすることで、自分の選択に自信が持てずに自己決定を苦手としてしまいます。
人は
自信を持って自己決定をしていくことで自己効力感を高めていきます。紡ぎ家のビジョン ”家族から自分の幸せを紡げる人と社会”を目指すに当たって、この親子関係の価値観をどう乗り越えるのかー。というテーマはその人の幸せを紡ぐお手伝いをしていく上で非常に重要なのです。
参考文献:福村出版「臨床家族心理学」秋山邦久
writer
草田彩夏(Ayaka Kusada)
青山学院大学法学部4年。紡ぎ家代表。東日本大震災を契機に社会課題解決に興味を持ち被災地の復興支援・途上国支援を現地で経験する。大学入学後は渋谷区・デロイトトーマツベンチャーサポート(株)等でのインターンや制作コンテスト等に参画しながらビジネスを通した社会課題の解決に関心を持ち勉強をする。様々な経験から子供の頃から「自分らしさ」を持つことができる環境が必要だと思い、家族や自分に向き合う人を増やす活動「紡ぎ家」を100BANCHにて始める。